「GRAVITY」

「GRAVITY」アルフォンソ・キュアロン監督

すごく久しぶりに映画館で映画を見ました。
iMaxシアターで3Dでした。

映画はその作品と強制的に向き合わないといけないので、どちらかというと苦手です。
本を読んでいる方が自分のペースで楽しめるので好きです。
けれど、兄夫婦が来ていたので久しぶりに映画を見ることになりました。

今の映画ってこんなにすごいんですね。
とくにこの映画は、3Dのこの環境でしか味わえないという作りなので、これはたしかに映画館で観てよかったと思いました。

それにしても、なぜ邦題が「ゼログラビティ」なんでしょうか???
僕は予備知識「ゼロ」(イヤミです)で観に行きました。
それで、あぁ、無重力の中でのお話なのね。って単純に思ってただけだったのですが。
映画の最後の場面、黒字に「GRAVITY」とでた時に、なんか違和感がありました。
それまでのお話は「ZERO GRAVITY」の空間での話しで、最後に帰って来たから「GRAVITY」?
まぁ、そうでしょ、そりゃそうでしょ。説明してるだけになってるなぁ、ん?
なんか違和感、、、


と思って帰って調べたら、原題「GRAVITY」じゃないですか!!!
あぁ!それならあの違和感まったく起きない!!!

監督が何を考えてあの映画を作ったか確信を持っては言えないですが。
「無重力」がタイトルになったと聞いたら反対するんじゃないかな。
英語を調べてみたら、「gravity」は重力、【物理】地球引力とあります。
まさしくそのタイトルがぴったりだし、ゼログラビティという名前で日本公開したのは誰?
と疑問を持ってしまいます。

映画の内容自体はとてもうまく出来ていて、重力のない世界の疑似体験から、逆に重力のあるこの地球という惑星の奇跡のような美しさと大地に抱かれる安心感を最後に改めて感じることが出来たので、僕はとても感動しました。
そして、それは「重力、地球引力」というテーマで貫かれているように思います。
宇宙がもっと身近になる時代に、人は地球という惑星が、母なる大地として人を文字通り引きつけ、命を育んでいることをもっと痛感するようになるのかもしれません。それは故郷を離れてはじめて故郷のすばらしさがわかることと同じように、その内部にいるとなかなか気がつけないことだと思います。
SF小説や天文学、物理学の世界では、こういった自分の足下の奇跡を相対化して認識することはたくさんあるし、かなり具体的に想像してその奇跡に感動する人も多いと思います。
けれど、映画というメディアで体験的にその奇跡に気づかされるというのはとても新鮮でした。

それにしても、映画のことぜんぜん知らんのですが、同時に公開してる日本映画に「なんとかのゼロ」っていう映画があったり、去年はゼロ戦のアニメがあったり、なんとなくこの「GRAVITY」にもゼロつけたら当たるかも、っていう感じでゼロつけちゃったのか?
と思ってしまいました、僕がきらいなマーケティングってやつですか?そういう意図がないとしてもあまりいい気分はしないです。
翻訳はとても難しい作業だと思うのですが、やっぱり作品タイトルってかなり重要だと思うので、もう少しきちんと考えてほしかったな。


Takao







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