「(株)貧困大国アメリカ」 堤 未果 著 岩波新書

(株)貧困大国アメリカ 堤 未果 著 岩波新書

 この本はできるだけ多くの人に読んでいただきたいと思う内容でした。
アメリカはここまで進んでいるのか。
かなり刺激が強いので、途中で読むのをやめてしまう人もいるのではないかと思いますが、なんとか最後まで読むと最後の数ページに希望も書いてあります。

 多国籍企業が世界を縦横無尽に食らいつくし、自分たちにとって都合の悪い国家や政府を解体し、得られるところからすべての利益を吸い上げる。
かといって、それらの多国籍企業が悪だ!と単純なものでもない。
企業は株主の意向に従って動いており、株主=投資家たちは自分たちの利益になるために驚異的な努力をしている。
 この本には具体的な様々な事例が紹介されているが、その中の一つをとりあげてみる。
アメリカには国民皆保険がないのは有名だが、それ以外にもありとあらゆるものが民営化されている。
財政破綻した地域は、公共サービスを次々と民営化し自治体の公共サービスをどんどん縮小していく、教育ビジネス、消防署ビジネス、警察ビジネス、、、民営化されると企業は利益を上げるために徹底した合理化をすすめていく。
企業は消費者である市民の味方のようなイメージを功名に作り上げて行くが、もちろんそれは洗練されたマーケティングである。
その地域で働いていた公務員は職を失って貧困層に転落し、再就職できたとしてもそれはあくまで企業へ利益を手渡すための奴隷労働のような形だ。
そもそもそれらの企業はグローバルな市場の中での寡占化を勝ち抜いて来ているため、その地域に利益が還元されることはなく吸い上げられた利益は世界中の投資家の手元に届くだけだ。
もし企業にとってのうまみがなくなれば、企業はなんの未練もなく撤退してしまう。利益が上がらないから教育ビジネスをやめられてしまうとその地域はどうなるのか?


 いや、実際に規模的に民営化できなくて、隣町に消防署を委託している例まである。そもそも富裕層にとって、自分たちの税金が貧者に使われることに強く反対する人も多く、それらの富裕層たちが、なんと自分たちだけの完全な民間自治体を誕生させてしまった(2005年)。
この町では民間会社と契約し、警察と消防以外の地方自治をすべて委託業務として市民がサービスをうけている。
安全安心の上、自分たちの資産はすべて合理的に自分たちに使われる。

 1%の富裕層と99%の貧困層。二極化が進む中でほとんどの人は負けの方にまわる。
ちなみに、僕なりの答えはというと、とにかく多様性を損なわないことかと思う。
まったく僕には理解できない感覚だが、自分たちの安全圏を作ってその中での平和が彼らにとっての世界平和なのだろう。
しかも、このサンディ・スプリングスは理想都市として世界中の富裕層から注目を浴びている。
実際に独立特区も増えているようだ。
 これはほんの一例であり、他にも刑務所ビジネス、農業ビジネス、政治ビジネス、マスコミビジネスなど、とことんまで利益を追求して世界規模で寡占化をすすめて行く巨大な渦が見えてくる。
まさしくコーポラティズムが世界を覆い尽くしている最中である。
彼らはいったいどこを目指しているのか。
 彼らといっても単一の人々とは言い切れないが、その彼らはものすごく功名に、合法的に世界を変える努力をし続けている。
自分たちの利益のために出来るありとあらゆる手法を巧みに使いこなし、まったくぬかりがない。
小さな一人一人が感情的に立ち向かえる相手ではない。

僕はこの二極化の構図自体あまり好きではないが、どちら側かと言えば確実に99%にいる。
その99%の人たちが出来ることは必ずある。答えは、、、本を読んでみてください。

ちなみに、僕なりの答えを考えました。 自分の中の多様性を失わないこと。
あらゆることに手をだしまくって失敗を重ねて総合的に自分という人を太らせていくことが大事。
 長くなってしまいましたが、ぜひ読んでみてください。


Takao

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