「ルポ 貧困大国アメリカⅡ」堤 美果 著 岩波新書

第3弾を先に読んだので、逆にすすんでます。
この本も衝撃。
けど、第3弾の方が衝撃度は強かったかな。
ということは、現状がよりホラーになってきてるってことですが。

この本では、オバマの第一期大統領の時期のアメリカが描かれています。
教育の民営化がもたらすもの、奨学金の恐ろしいローン地獄。。。
年金制度の崩壊で幻と消えた古きよきアメリカの夢。。。
医療制度に巣くう保険業界のどうしようもない存在感。。。
そして最後は、刑務所ビジネス。。。

着実にコーポラティズムが大国を浸食していく様が描かれています。
この本でも最後は希望で閉じられているのですが、、、
その後のことを考えると、希望の力はとても弱々しく思えてしまって悲しいです。
といっても、何かをしなければ現状はどんどん悪くなっていく。

大きな大きな国だから、学校の学級会のようにはいかないのはわかってます。
けれど、運営している人たちが運営側のいいようにいろんなことをめちゃくちゃにしていたら、、、
人まかせにしていると知らない間にとてもひどいことになっている。
一度ひどい状態になってしまったら軌道修正はとてもとても難しい。
これってまさしく日本でも同じだと思います。

選挙で熱狂したあの瞬間、希望が見えたように思えたあれはどこに行ったのだろう?
オバマは着実に、そしてブッシュより洗練された形でコーポラティズムをすすめているではないか。
選挙が大切なのではなくて、その後の実際の政治に対して常に見張る必要があるし、行動もせねばならなかったのです。

日本ではとくに若者の選挙離れ、無関心が多いのがとても気になります。
気づいた時にひどい状況になっていたら、それは自分たちに責任があるんだけれど。。。
とりあえず、若者の代表者を国会に送り込まねばいかんなぁと思います。


Takao

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