祈りのブータン王国02

 今日はブータンのお米つくりについて書いてみたいと思います。ブータンの主食はお米!
形はかなり日本のものに似ています。しかし、食べるとタイ米のようにパサパサな感じです。赤米もあります。こちらは日本のものと少し違い、植わっていると黒米のような色です。下の写真に少しだけ写りこんでいると思います。
ブータン全域でお米つくりが行われているわけではないです。適した場所で作っているようです。しかし、日本からは考えられないような高い標高の場所でも作っています。2,000mを超えるパロ、友人の住まいがあるこの町はお米づくりが盛んです。ここでは田んぼにかかしが立っている姿を見ることができました。こうやって写真を見ていると、日本の田園風景とほとんど変わりないです。ブータンの農業に貢献した日本人、ダショー西岡さんが開発した田んぼの除草剤も使われているようです(現地のブータン人談)。
美しい棚田は見ていて飽きませんが、作業は大変だと思います。トラクタを使えるところもありますが、棚田ではなかなか厳しいと思います。昔の日本と同じように、牛で田を耕す姿をよく見かけます。
僕はお米つくりをはじめた当初、反除草剤!反化成肥料!と思っていました。けれど、実際にお米つくりをしていると、草取りの大変さや肥料分の効き目など、身をもって知りました。考えは移り変わります。私たちの生活は、一部の人が大規模に農業を担ってくれているから成り立っています。そこには農業技術(機械や除草剤、化成肥料、品種改良など)の発展が深く関与しています。もはや機械を使うことなしには私たちの社会の中に位置する農業という職は成り立ちません。私たちが立っているのは、間違いなく除草剤や化成肥料の上です。いいとか悪いとかでなく。
 ブータンでも機械化、分業化というように、私たちと同じ方向に向かっているかもしれません。社会の発展とともに、貨幣経済が進み、分業化が進み、気がつくとなんだかおかしいな、そんなところに行き着いてしまうのでしょうか?
そんなことないな、と思います。分業が進むことは効率化にとっては間違いなく必要なことですが、効率化が進みすぎると幸福からは遠ざかる現象も起きてしまいます。ブータンも日本も、何も特別なところなどないように思います。
それぞれが自分の幸福を基準に何を大切にしたいか考える必要があるだけです。
 僕の場合は、農に携わって自分が田園風景の一部になること、それが幸せと関係しているかなと思います。ブータン、美しい風景。日本にも美しい風景はたくさんです。幸せは他人に任せることではなく、自分たちが決めることです。
あら、何だかブータンのお米作りから少し離れてしまいました。上は水路に設置されている自動マニ車です。水を利用して永久に回り続けるマニ車が、水田を見守ってくれています。素敵です。
そうそう、ブータン人はお米をたくさん食べます。タクシー運転手のブータン人に聞いてみたら、年間300kgを超えるほど食べているみたいです。日本人の平均は60kg/1年。
なんと5倍ですか!たしかに出てくるご飯の量がものすごく多かったです。

今回も結局は雑感のような文章になってしまいました。今後とも、飽きずに読んでいただけるとありがたいです。

Takao


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