祈りのブータン王国01

 夏も終盤にさしかかったころ、私はブータン王国に旅にでました。
ブータンといえば去年の国王・王妃の来日で日本人にもなじみのある国となりました。
ちょうど友人が現地でボランティアをしていたので、なかなか行きにくいこの国へ行くことができました。彼女にはいろいろとお世話になりました(この記事もチェックを入れてもらいたくさんの修正をしてもらいました。僕の記憶、だめだめです)。ほんとに感謝感謝であります。さて、これから何回かにわけて旅の記憶を適当に書き留めたいと思います。

まず、ざっくりブータンの紹介をします。
ブータンは上の地図のようなところに位置しています。北は中国チベット自治区、南はインドと大国に挟まれています。地形的には国内北部に大きな山脈があり、これは西のネパールにつづく世界最高峰のヒマラヤ山脈の続きにあります。中国との国境はこのヒマラヤ山脈にあるため、不確定な部分も多いらしく、2006年には中国のパワーもあり従来よりも少し狭い国境線が引かれたようです。面積はだいたい九州と同じくらいで、人口は約70万人、これはだいたい島根県と同じくらいです。世界で唯一のチベット仏教を国境とする国です。
 国民の所得レベルはGDP換算では世界最貧国の一つに分類されています。しかし、なんといってもこの国が最近注目されるのは、GNH(国民総幸福量)をかかげているところでしょう。
より詳しい紹介はブータンwikipediaをご覧下さい。
僕はあまり多くの知識を入れずにブータンに出かけました。地図を見てもらえると分かりますが、春に行ったバングラデシュからはかなり近いです。バングラからブータンに入ろうと考えていましたが、分けて行くこととなりました。結果、両方ともある程度の時間がとれたのでラッキー!でした。
 前置きが長くなりすぎました。そろそろ旅の中に入りましょう。いきなりですがまずは上の写真から、ここは首都ティンプーにあるゾーリグチュスム(伝統技芸院)の入り口すぐのところです。象、猿、兎、鳥が協力して木の実をとっている図はいたるところで見かけます。協力の大切さを説いた図像らしいです。しかし、立体はここでしか見かけることはありませんでした。
  ブータン伝統の三角後帯織の様子です。慣れた手つきですいすいと織っていますが、友人いわく結構むつかしいようです。この織り機で、伝統衣装のキラを作ります。腰幅の布しか作れないため、キラはこの布を3枚連結して作るようです。簡易バージョンのハーフキラはこの布2枚です。ちなみに、布には模様を入れますが、難しいものなどは一枚織るのに大変な技術と年月をかけるようです。僕は個人的にはシンプルストライプが好みですが、、、
伝統衣装のキラとゴについては環境gooさんの記事がいいかな。
 ブータンの伝統仏画たち。決まった型をグリッドで写し取り下絵を描いて彩色していました。仏様のプロポーションなどには厳格な決まりがあるようです。職人技が要求されるようですが、それほど難しい仕事ではなく、器用な人ならかなり出来るようになるんではないかと思いました。そうそう、厳格な絵画だけってわけでもないようです。ブータン色とりどりみたいな絵画もあり、そこにはなんとドゥルクエアー(ブータンの飛行機)が描かれているものもありました。
これは鍛金の様子。結構あらい仕事かな、、、技術的には日本の方が格段に上かと思います。ブータン全体に言えることですが、品物のクオリティはそれほど高くありません。というか、日本のクオリティが世界的に見るとすごく高いのでしょう。建物などはインドからの労働者が作ることがほとんどで、新しい建物の中はインドに似ています。昔南インドでカーテンをあけようとしたらカーテンレールごとごっそりカーテンが抜け落ちてしまったことを思い出しました。あの時はあせりました。。。他にも彫像のクラスなどもありましたが、それは今回は省略です。
これはぜんぜん違う場面です。首都ティンプー郊外にあるターキン保護区の様子です。
ターキンは牛と馬?の中間のような生き物で、珍しい生き物です。ゆったりと動く彼らは森の精霊のようでした。五代国王が発案して、ターキンの保護区を作ったとか、他にもいたるころで国王発案の建物や法令を聞きました。小さい国なので国王の力が結構あるんだなと関心しました。
せっかくなのでターキンにさわってみました。カーリーな毛を持つ彼らの毛はすごく堅かったです。もし彼らの毛で織物をしたらごわごわになるだろうな。なんて考えてしまいました。旅の中盤で、ターキンでなくヤクのショールを購入したのですが、ヤクの織物も結構かたいので慣れるまではちくちくと共存しないといけません。

 ターキン保護区からの帰り道、タクシーは忙しくて待ってくれなかったので友人がだめもとで走って来た車をヒッチハイクすると、、、なんとちょうど暇な人でした(笑)。
この日は火曜日、最近はじまったらしいのですが、火曜は8時〜18時の間ノーマイカーデイです。ティンプーの街中にはプライベートカーの乗り入れは禁止の日でした(タクシーは隔週で奇数、偶数のナンバーの車は乗り入れ可能です)。さてさて、ピックアップしてくれた方はもちろんタクシー運転手ではなかったので、町の中には入れません。そこで彼は時間つぶしに結構遠くのお寺まで連れて行ってくれました。
このお寺、名前はでデチェンプーラカンというそうです。鶏がいて、犬がいて、猫がいて、ポー(調べてみてください)の噴水があって、たたずまいが素晴らしかったです。中は見れませんでしたが、由緒あるお寺のようです。ちなみに、ブータンのお寺は主にゾン、ラカンと種類わけされています。ゾンは日本でいう県庁とお寺が一体化したお城のようなところで、ラカンは寺院です。チョルテンというのもありますが、それは仏塔のことです。このお寺の近くに第四代国王が住んでいるとか。
なかなか来れないようなところに来れてすごくラッキーでした。
快く載せてくれたブータンの人に感謝。別の記事でも書きますが、今回のブータン旅行はラッキーと感謝の日々でした。そしてそこには祈りの大切さが関係しているように思います。ほんと、完全に雑記になってしまいましたがまだまだ次回に続きます。

Takao

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