ブッダが実在したかどうか関係ない

 ご無沙汰しております。
いろいろしているうちにブログの更新が滞ってしまいました。
すみません。
 最近、島田さんの本をよく読んでいます。
とても興味深い。
今回の「ブッダは実在しない」もとても面白かったです。
以前、「ブッダのことば」という本を読んだことがあり(これは岩波文庫のSuttanipātaの和訳のものです)、その内容がこれまで慣れ親しんできた仏教とぜんぜん違うことに驚いたことがありました。
それ以来、宗教は伝言ゲームのように後世に伝わっていき、最初の教えがまったく異なってしまうんではないかと思うようになっていました。
結構素朴な疑問だと思うんですが、島田さんの本を読んですこしすっきりしました。
本の内容を要約するのはかなり難しいのですが、面白かった部分をすこしだけ。

日本に伝わってきたのは大乗仏教であり、大乗仏教はブッダのはじめた仏教(原始仏教)の後に広がっていった部派仏教(小乗仏教)を否定するようなかたちで生まれたものであること。そして日本に伝わって大乗仏教はその後に独自のかたちで深められ広がっていったということ。ということは、日本の仏教はもともとがブッダのことばと反対のところにあることになってしまう。

また、そもそもブッダは実在したか?を調べていくと、最も古いとされる経典はパーリ語の「ブッダのことば」であるが、そこにはブッダ(悟った人)が複数形になっている部分がいくつかあるということ。つまり、ブッダは特定の一人だけと言い切れなくなってしまいます。

他にも、ブッダの物語の由来や、バラモン教との関連、最後にはキリスト教・イスラム教と仏教の違いの考察もとても興味深かったです。

刺激的な内容でしたが、今の仏教を否定するために書かれたものではないと思います。最後まで読むとそれがわかるので、ぜひ読んでみてください。

p.s.
最近、バグワン・シュリ・ラジニーシの「般若心経」を読んで衝撃を受けました。
島田さんの本が全く意味を成さなくなってしまいました。
知識としてブッダがいたかどうかなんて全く意味がないことだった。
長年もやもやと考え続けてきたことが全部書いてありました。
ここで簡単には書けないし、わからないこともたくさん。
けれど、本を読んであれだけ自分の中の何かが変わったのははじめてです。


Takao


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